ドライバーが高く上がりすぎる原因と直し方!吹け上がり対策を徹底解説

ドライバーが高く上がりすぎる原因と直し方!吹け上がり対策を徹底解説

こんにちは。ゴルフの縁道、運営者のえにしです。

ドライバーショットが気持ちよく空へ飛び出したかと思ったら、そのままグングン上昇してしまい、まるで凧揚げのように高く舞い上がって全然距離が出ていない。そんな経験はありませんか。同伴者からは「すごい高さだね!」なんて驚かれるものの、行ってみるとボールはフェアウェイのはるか手前、なんてことが続くと本当にがっくりしてしまいますよね。一生懸命振っているのに、そのエネルギーがすべて「高さ」に消えてしまっているような虚無感は、ゴルフを愛する私たちにとって辛いものです。

「ドライバーが高く上がりすぎる」という悩みは、実は多くのゴルファーが直面する壁なんです。ただのミスショットならまだしも、ナイスショットしたつもりでも吹け上がって風に流されたり、酷いときにはテンプラになって目の前に落ちたり。原因がスイングにあるのか、それともクラブのロフト調整が必要なのか、自分ではなかなか判断がつかないことも多いですよね。ダウンブロー矯正が必要なのか、それとももっと別の打ち方をすべきなのか。インターネットで「テンプラ 原因」や「吹け上がり 抑える」といった言葉を検索しては、様々な理論に振り回されてしまっているかもしれません。

この記事では、そんな厄介な高弾道トラブルについて、私自身の経験や学んだ知識をもとに、そのメカニズムから具体的な対策までをじっくりと掘り下げていきます。専門的な用語も少し出てきますが、できるだけ噛み砕いてお話ししますので、ぜひ最後までお付き合いください。一緒に、あの無駄に高い弾道を、力強く前へ突き進む強弾道へと変えていきましょう。

  • 弾道が高くなりすぎて飛距離をロスしてしまう「テンプラ」と「吹け上がり」の物理的な違いと見極め方
  • スイング中に無意識にやってしまっている「鋭角な入射角」や「突っ込み」といった原因動作の正体
  • 道具を買い替えなくてもできる、ロフト調整や鉛を使ったヘッドの重心コントロールによる弾道改善テクニック
  • 明日からの練習ですぐに取り組める、適正な高さを手に入れるための具体的なドリルと修正プログラム
目次

ドライバーが高く上がりすぎる原因の徹底分析

「なぜ私のボールはあんなに高く上がってしまうんだろう?」と空を見上げながら溜息をついたことはありませんか。ドライバーが高く上がりすぎる現象は、一見するとどれも同じように見えますが、実はその中身を解剖していくと、全く異なるいくつかの原因が複雑に絡み合っていることが分かります。ただ闇雲に低い球を打とうとする前に、まずはその「病理」を正しく診断することが、解決への最短ルートになります。ここでは、物理学やバイオメカニクス(生体力学)の視点も少し借りながら、なぜボールが上がりすぎてしまうのか、その根本原因を徹底的に分析していきましょう。

テンプラの原因は鋭角な入射角にある

テンプラの原因は鋭角な入射角にある

まず、最も精神的なダメージが大きいミス、「テンプラ」について考えてみましょう。打った瞬間に「ガッ!」という嫌な音がして、ボールが真上に近い角度で打ち上がり、わずか150ヤードほどで失速して落ちてしまう。これは本当に心が折れますよね。クラウン部分にボールの跡がついたりすると、道具への愛着まで傷つけられたような気分になります。

このテンプラが発生する最大の物理的要因は、ズバリ「入射角(アタックアングル)が鋭角すぎること」にあります。本来、ドライバーというのはティーアップされたボールを打つクラブですから、スイングの最下点を過ぎてヘッドが上がり始めたところ、つまり「アッパーブロー」で捉えるのが理想とされています。しかし、テンプラに悩む方の多くは、ヘッドが上から下へと急激に降りてくる途中でボールにコンタクトしてしまっているのです。

入射角(アタックアングル)とは? クラブヘッドがボールに衝突する際の上下方向の角度のこと。マイナス数値ならダウンブロー(打ち込み)、プラス数値ならアッパーブロー(すくい打ち)、ゼロならレベルブロー(水平)となります。

なぜ鋭角になってしまうのでしょうか。その背景には「ボールを強く叩きたい」という本能的な意識が働いていることが多いですね。飛ばそうと力むあまり、体がターゲット方向へ突っ込んでしまい、スイングの最下点がボールよりもかなり先(左側)に移動してしまいます。こうなると、ヘッドはボールに対して「V字軌道」のように上から突き刺さる形で入ってきます。

ドライバーのフェースの高さはせいぜい5〜6センチ程度しかありません。鋭角にヘッドが降りてくると、ヘッドの上部(クラウンの境界線あたり)がボールの下半分に潜り込むような形になります。すると、ボールはフェース面を一瞬で駆け上がり、行き場を失って真上に弾き出されてしまうのです。これがテンプラの正体です。

また、アイアンが得意な方にこの傾向が見られることもあります。「ボールを上から潰す」イメージでアイアンを打っている感覚のままドライバーを持ってしまうと、どうしても打ち込みが強くなります。アイアンならそれでスピンの効いた良い球が出るかもしれませんが、ロフトが立っていてティーアップしているドライバーでそれをやると、構造上どうしてもテンプラのリスクが高まってしまうのです。

吹け上がりを抑えるにはスピン量が鍵

吹け上がりを抑えるにはスピン量が鍵

次に、「テンプラではないけれど、途中から急激にホップして落ちてくる」という現象、いわゆる「吹け上がり(バルーニング)」について見ていきましょう。打った瞬間は「おっ、いい当たり!」と思うような初速が出ているのに、空中でブレーキがかかったように舞い上がり、ランが全く出ない。これはこれで、飛距離を大きくロスする厄介な症状です。

この原因は、ボールの「バックスピン量」にあります。ゴルフボールが飛ぶ原理には「マグヌス効果」という揚力が関係しています。バックスピンがかかったボールが空気を切り裂いて進むとき、ボールの上側の空気の流れが速くなり、気圧が下がります。これにより、ボールを上に持ち上げようとする揚力が発生するわけです。

適度なスピン量(一般的には2000〜2500rpm程度)であれば、この揚力が重力に逆らって滞空時間を延ばし、キャリーを伸ばしてくれます。しかし、このスピン量が3500rpmや4000rpmを超えてくると話が変わってきます。揚力が過剰になりすぎて、ボールが前に進む力(推進力)よりも上に浮こうとする力が勝ってしまうのです。その結果、放物線を描く前にググッと上昇し、最後は真下にポトリと落ちるような「お辞儀弾道」になってしまいます。

特にヘッドスピードが速い方ほど、空気抵抗は速度の二乗に比例して大きくなるため、この吹け上がりの影響を強く受けます。「力はあるはずなのに、なぜか女性ゴルファーやシニアの方に置いていかれる」という場合、このスピン過多によるエネルギーロスが疑われます。

風の影響も倍増します スピン量が多い球は、風の影響をもろに受けます。特にアゲンスト(向かい風)の時は、過剰なバックスピンと風が喧嘩して、ボールがさらに高く舞い上がり、驚くほど飛ばなくなってしまいます。

この過剰なスピンは、多くの場合「こすり球」によって生まれます。アウトサイド・インの軌道でボールを外側から切るように打つと、強烈なスライス回転と共にバックスピン量も増大します。自分では真っ直ぐ飛ばそうとしているつもりでも、インパクトでフェースが開いてボールを擦ってしまっていると、エネルギーが「飛距離」ではなく「回転」に使われてしまい、結果として高く上がるだけの弱い球になってしまうのです。

ダウンブロー矯正が必要なスイング軌道

「テンプラ」も「吹け上がり」も、根本を辿っていくとスイング軌道のエラーに行き着きます。特に「ドライバーが高く上がりすぎる」と悩んでいる方の多くに共通しているのが、過度なダウンブローです。

先ほどテンプラの項目でも触れましたが、ドライバーにおけるダウンブローは諸刃の剣です。最近のPGAツアー選手の中には、あえて少しダウンブローに入れてパワーフェードを打つ選手もいますが、それは彼らが強靭なフィジカルと精密なコントロールを持っているからこそできる芸当です。私たちアマチュアが、飛距離を伸ばそうとしてダウンブローを意識しすぎると、大抵の場合はロクなことになりません。

ダウンブローがきつくなる原因の一つに、「リバースピボット(逆体重)」が挙げられます。バックスイングでしっかりと右足に体重を乗せられず、左足に体重が残ったまま、あるいは左足側に体が傾いたままトップを作ってしまう状態です。こうなると、ダウンスイングではその反動で体が目標方向に倒れ込みやすくなります。

体が突っ込んでいくと、クラブヘッドはどうしても上から鋭角に入らざるを得なくなります。頭の位置がボールよりも左(ターゲット側)に流れてしまえば、スイングの軸そのものが左にズレるわけですから、最下点も当然左にズレます。本来ならボールの手前(右側)を最下点にして、そこから上がり際で捉えたいのに、ボールのさらに先を最下点にしようとして打ち込んでしまうわけです。

この軌道を矯正しない限り、いくら高いドライバーを買っても、ロフトを調整しても、根本的な解決にはなりません。「ドライバーはアイアンとは違うスポーツだ」くらいの気持ちで、スイングのイメージを切り替える必要があります。具体的には、ボールを「叩く」のではなく「運ぶ」イメージ、あるいは「右足の前でさばく」といった感覚が必要になってくるでしょう。

また、ダウンブロー矯正とセットで考えたいのが「フェースの管理」です。上から打ち込む動作が入ると、どうしても手元が浮きやすくなり、フェースが開きやすくなります。フェースが開いた状態で上から打ち込むと、ロフトが寝て当たる(ダイナミックロフトが増える)ことになり、これもまた「高く上がりすぎる」要因となります。軌道を緩やかにしつつ、フェースをスクエアに保つ。言葉にすると難しいですが、このバランスを整えることが、適正弾道への第一歩です。

ロフト調整で見直すギアのスペック

自分のスイングが悪いのかな…と落ち込む前に、一度疑ってほしいのが「道具(ギア)」のスペックです。現代のドライバーはテクノロジーの塊ですが、その設定があなたのスイングとマッチしていなければ、どんなに良いスイングをしても結果は出ません。特に「ロフト角」は、弾道の高さを決定づける最も直接的な要素です。

まず知っておいていただきたいのが、「表示ロフト」と「リアルロフト」の違いです。ドライバーのソールに「10.5」と刻印されていても、実際に計測してみると12度や13度ある、なんてことは珍しくありません。特にアベレージゴルファー向けの「やさしい」モデルは、ボールが上がりやすいようにリアルロフトがかなり多めに設定されていることが多いんです。

もしあなたが、ある程度のヘッドスピード(例えば42m/s以上)があって、なおかつ「高く上がりすぎる」と悩んでいるなら、10.5度のやさしいドライバーを使っていること自体がミスマッチの可能性があります。ロフトが大きければ、当然打ち出し角は高くなりますし、スピン量も増えます。これを無理やり低い球を打とうとしてスイングを崩すよりは、道具で物理的に高さを抑えてしまった方が手っ取り早い場合もあります。

カチャカチャ機能を活用しよう 最近のドライバーの多くには、ネック部分に弾道調整機能(いわゆるカチャカチャ)がついています。これを使ってロフトを「-1度」や「-2度」に設定してみてください。たった1度の違いでも、スピン量は数百回転変わり、弾道の質が劇的に変わることがあります。

ただし、ロフトを立てる(減らす)調整をすると、構造上フェースアングルが少し「オープン(右を向く)」になることには注意が必要です。スライサーの方がロフトを立てると、球は低くなるかもしれませんが、右へのミスが増えるリスクもあります。その場合は、捕まりの良いヘッドを選ぶか、後述する鉛での調整を併用する必要があります。

また、シャフトの「調子(キックポイント)」も見逃せません。一般的に「先調子」のシャフトは、ヘッド側がしなるためボールを拾い上げやすく、打ち出しが高くなる傾向があります。逆に「元調子」のシャフトは、手元側がしなり先端が硬めなので、ロフトの変化が少なく、弾道を低く抑えやすくなります。「上がりすぎる」悩みを持つ方は、シャフトを元調子系に変えるだけでも、驚くほど弾道が落ち着くことがあります。

アドレスの突っ込みが高弾道を招く

スイングが始まってからの動きを直すのは大変ですが、止まっている状態、つまり「アドレス」を見直すことは今すぐにでもできます。実は、高く上がりすぎてしまう原因の多くは、このアドレスの時点で既に作られているのです。

よくあるのが、「左足体重になりすぎている」ケースです。アイアンが得意な方に多いのですが、最初から左足に6:4や7:3くらいの割合で体重をかけて構えていると、バックスイングでも十分に右に体重が乗らず、そのまま左軸で回転して鋭角に打ち込む形になりがちです。ドライバーにおいては、もう少し右足体重(5:5か、あるいは4:6くらい)で構え、背骨をわずかに右に傾ける「チルト」を入れるのが基本です。

しかし、ここで注意が必要なのは、「右に傾ければアッパーブローになる」と思い込んで、極端に右肩を下げてしまうことです。右肩を下げすぎると、今度はスイングの最下点が手前になりすぎます。それを嫌がってインパクトで体が起き上がったり(アーリーエクステンション)、あるいは手前をダフらないように無理やり上から打ちに行ったりと、複雑なエラー動作を誘発してしまいます。

また、「ボールの位置」も非常に重要です。教科書通りに「左足かかと線上」に置いているつもりでも、いつの間にかそれより左(外側)に出てしまっていることがあります。ボールが左にあればあるほど、ヘッドが上昇軌道の後半で当たることになり、ロフトが増えて高く上がります。あるいは、届かせようとして体が突っ込む原因にもなります。

ビハインド・ザ・ボールの徹底 インパクトの瞬間、頭の位置がボールよりも右側にあること。これがドライバーショットの鉄則です。アドレスで作った頭の位置を、インパクトまでキープする(あるいは少し右に残す)意識を持つだけで、自然と入射角は緩やかになり、適切な高さで打ち出せるようになります。

鏡を見てチェックしてほしいのは、「アドレスで右肩が前に出ていないか」という点です。右手がグリップの下側に来る分、どうしても右肩は前に出やすくなります。右肩が前に出ると、肩のラインが左を向くことになり、これはアウトサイド・イン軌道を約束するようなものです。右肘を軽く曲げて体に付け、肩のラインをスクエア(飛球線と平行)か、少しクローズ気味にするくらいで丁度よいかもしれません。

打点のズレが引き起こす縦のギア効果

最後に、少しマニアックですが非常に重要な「打点とギア効果」の話をしましょう。現代のドライバーヘッドには「ギア効果」という物理現象が働きます。これは、芯(重心)を外して打った時に、ヘッドが回転しようとする力の反作用で、ボールに特定の回転がかかる現象のことです。

具体的に言うと、重心よりも「下(フェース下部)」でボールを打つと、ヘッドは衝撃でロフトが立つ方向(下向き)にお辞儀をするように回転しようとします。二つの歯車が噛み合っている様子を想像してください。ヘッドが下向きに回ろうとすると、噛み合っているボールには逆方向、つまり「強いバックスピン」がかかるのです。これを「縦のギア効果」と呼びます。

「高く上がりすぎる」と悩んでいる方のフェース面を見てみると、意外と多いのがこの「下っ面(したっつら)」でのヒットです。薄い当たりと言ってもいいでしょう。フェースの下の方で打つと、打ち出し角自体は低くなるはずなのですが、このギア効果によって強烈なバックスピンがかかり、結果としてボールが途中から急上昇する「吹け上がり」弾道になってしまうのです。

逆に、重心よりも「上(フェース上部)」で打つと、ヘッドは上向きに回転しようとし、ボールにはスピンを減らす力が働きます。最近の「高打ち出し・低スピン」で飛ばす理論は、このフェース上部でのヒット(有効打点)を活用しています。

また、ヒール寄り(シャフト側)でのヒットもスピンを増やします。ヒールで打つとスライス回転がかかりやすくなり、バックスピンも連動して増える傾向があります。つまり、フェースの下部やヒール寄りで打っている限り、いくら高いドライバーを使っても、スピン過多による「弱々しい高弾道」からは抜け出せません。

自分の打点がどこか分からないという方は、練習場で「ショットマーカー(打点確認用シール)」をフェースに貼って打ってみることを強くお勧めします。もし打点が下部に集中しているなら、スイング以前に「ティーの高さ」や「構える位置(ヘッドを浮かせて構えるなど)」を変えるだけで、劇的に改善する可能性があります。

ドライバーが高く上がりすぎる症状の直し方

原因がわかってきたところで、いよいよ具体的な「直し方」の実践編に入りましょう。「理屈はわかったけど、じゃあどうやって体を動かせばいいの?」という疑問にお答えするために、明日からの練習ですぐに取り入れられるドリルや対策を厳選しました。スイングを根底から変えるのは時間がかかりますが、ちょっとした工夫や意識の持ち方を変えるだけで、弾道は見違えるように変わるものです。

テンプラの直し方に有効な低空打ち

テンプラの直し方に有効な低空打ち

テンプラが出てしまう時というのは、体がボールに向かって突っ込み、上から叩きつけている状態です。この「突っ込み癖」と「打ち込み癖」を強制的にリセットするのに最も効果的なのが、「極端な低空打ちドリル」です。

やり方はとてもシンプルですが、効果は絶大です。

  1. 通常よりもティーをかなり低くセットします。(ボールの頭がヘッドから少し出るか出ないかくらい)
  2. その状態で、ドライバーを使って「ゴロ」や「低いライナー」を打つ練習をします。
  3. 決してボールを上げようとしてはいけません。地面スレスレをヘッドが長く這うようなイメージで振ります。

この練習の狙いは、物理的に「ヘッドをボールの下に入れるスペース」を消してしまうことにあります。ティーが低い状態で上から打ち込めば、ボールの上を叩いてチョロになるか、あるいは地面を叩いてしまいます。きれいに低いライナーを打つためには、ヘッドをレベル(水平)に近い角度で、かつ低く長く動かす必要があります。この動きこそが、テンプラを防ぐための特効薬なのです。

障害物ドリルもおすすめ ボールの飛球線後方(30cm〜50cmくらい手前)に、ヘッドカバーやボールの空き箱を置いて打ってみてください。もし鋭角なV字軌道で振っていれば、ダウンスイングでこの障害物に当たってしまいます。障害物を避けてボールを打とうとすると、自然とヘッドを低く長く引くテークバックと、緩やかな入射角が身につきます。

吹け上がりを抑える打ち方のドリル

スピン量が多くて吹け上がってしまう人は、インパクトでフェースが開いていたり、手元が浮いてロフトが寝ていたりすることが多いです。これを修正して、分厚い当たりの「棒球(スピンの少ない強い球)」を打つためのドリルを紹介します。

私が個人的にも効果を感じたのが、「右脇タオル挟みドリル」です。小さめのタオルかヘッドカバーを右脇に挟み、それが落ちないようにハーフスイング(腰から腰、または肩から肩くらいの振り幅)でボールを打ちます。

吹け上がる人の多くは、ダウンスイングからインパクトにかけて右脇が空き、右肘が体から離れていく「フライングエルボー」の状態になっています。こうなると手元が浮き、フェースが開きやすくなります。タオルを挟んで打つことで、右肘が体の近くを通る感覚を養うことができます。右肘が畳まれた状態でインパクトできれば、手元が低く収まり、ロフトが立ち気味で当たる「ハンドファースト」に近い形になります。

また、イメージの持ち方も重要です。練習場のネットに、あえて「一番下の段」あるいは「自分の目線の高さ」を狙って突き刺すつもりで打ってみてください。「飛ばそう」とすると無意識に見上げるような視線になり、体が開いてアッパーになりすぎたり、すくい打ちになったりします。「低いところに強い球を打ち込む」という意識に変えるだけで、体の起き上がりが抑えられ、ボールを上からではなく「後ろから押す」ような分厚いインパクトに変わってきます。

クローズスタンスで捕まりを強化する

スライス回転による吹け上がりに悩んでいるなら、スタンスの向きを変えるという即効性のある方法があります。それが「クローズスタンス(インサイド・アウト強制)ドリル」です。

通常のアドレスから、右足を大きく(靴一足分以上)後ろに引いて構えてみてください。体全体が右斜め45度くらいを向くような極端なクローズスタンスでも構いません。ただし、フェース面だけはターゲットに向けます。この状態でスイングするとどうなるでしょうか。

体は右を向いているので、クラブを上げる軌道は自然とインサイド(内側)に引きやすくなります。そしてダウンスイングでも、体の向きに沿って振れば、強烈なインサイド・アウトの軌道になります。今までアウトサイド・インで「擦っていた」軌道が、強制的にボールを内側から「捕まえる」軌道に変わるのです。

この打ち方でボールを打つと、強いフック回転(ドロー回転)がかかりやすくなります。ドロー回転はバックスピンを減らす性質があるため、吹け上がりとは無縁の「ランが出る強い球」になります。最初は極端に曲がるフックで構いません。「ボールを捕まえる」という感覚、フェースに乗せて運ぶという感覚を掴むことが先決です。

慣れてきたら、徐々に右足の位置を戻していき、スクエアなスタンスでもインサイドからヘッドを入れられるように調整していきましょう。吹け上がりに悩む人の多くは「捕まり」が足りていないので、このドリルで捕まる感覚を覚えることは非常に大きなブレイクスルーになります。

鉛を活用してヘッドの重心を調整する

「スイング改造は時間がかかるし、もっと手軽になんとかしたい」という方には、魔法のアイテム「鉛(リードテープ)」をお勧めします。数百円で買えて、失敗したら剥がせばいいだけのリスクゼロのチューニングです。

ドライバーが高く上がりすぎる、特に吹け上がりを抑えたい場合に鉛を貼るべき場所は、「ソール(ヘッドの底面)のフェース寄り(前方)」です。ここに2g〜5g程度の鉛を貼ると、ヘッドの重心位置がわずかに前(フェース側)に移動します。重心が浅くなると、インパクトでのロフトが増える動きが抑制され、スピン量が減る効果があります。

鉛の貼り分けテクニック

  • ソール前方(フェース寄り): 重心が浅くなり、スピンが減る。吹け上がり対策に最適。
  • ヒール寄り: 重心距離が短くなり、ヘッドが返りやすくなる。スライスによる吹け上がりを抑えたい場合に有効。
  • ソール後方(お尻側): 重心が深くなり、ボールが上がりやすくなる。今回は逆効果なので避けるべき場所です。

「たかが数グラムで変わるの?」と思うかもしれませんが、ヘッドの挙動は繊細なので、意外とはっきりと打感や弾道に変化が出ます。まずは2gくらいから貼ってみて、弾道の高さが変わるか試してみてください。もし球が強くなったと感じたら、それがあなたにとっての「正解」です。逆に球がドロップ(失速して落ちる)してしまうようなら、貼りすぎか、貼る場所が合っていない可能性があります。

ティーの高さを見直してミート率向上

ティーの高さを見直してミート率向上

最後に、基本中の基本ですが見落としがちな「ティーの高さ」についてお話しします。ティーの高さは、打点位置をコントロールする最も簡単なスイッチです。

「高く上がりすぎる」人の多くは、無意識にティーを高くしすぎている傾向があります。「高くすれば飛ぶ」という迷信に近いものを信じている場合もありますが、ティーが高すぎると、フェースの上部で打ちやすくなる反面、テンプラのリスクも増大しますし、下からすくい上げるようなあおり打ちを誘発しやすくなります。

基本の高さは、ヘッドをソールした時に「ボールがクラウン(ヘッド上面)から半分ほど頭を出している状態」です。もしテンプラが出るなら、これをさらに低くして、ボールの頭がクラウンと同じ高さか、それより少し出るくらいまで下げてみてください。これだけでフェースの芯、あるいは少し下目でヒットしやすくなり、テンプラを物理的に防ぐことができます。

低くしすぎにも注意 吹け上がり対策としてティーを低くする場合、低くしすぎると「上から打ち込まないと当たらない」という心理が働き、逆にダウンブローを強めてスピンを増やしてしまうことがあります。低くした時は、必ず「レベル(水平)に払い打つ」意識をセットで持つことが大切です。

ラウンド中に突然「上がりすぎる病」が出たら、まずはティーを少し低くして、コンパクトに振ることを心がけてください。「低くして、ラインを出す」イメージで打てば、大怪我を防ぎつつ、そこそこの飛距離を稼ぐことができるはずです。

ドライバーが高く上がりすぎる対策のまとめ

ドライバーが高く上がりすぎてしまう現象は、決してあなたのパワーが足りないからではありません。むしろ、せっかくのパワーが「高さ」という無駄な方向へ漏れ出してしまっている状態です。これまでの内容を振り返ってみましょう。

  • 原因の特定: 自分の弾道が「テンプラ(打ち込み)」なのか「吹け上がり(スピン過多)」なのかを見極めることが第一歩です。打点シールを使って、フェースのどこに当たっているかを確認してください。
  • スイングの修正: 鋭角なダウンブローと体の突っ込みが諸悪の根源です。「ビハインド・ザ・ボール」を徹底し、低いライナーを打つ練習やクローズスタンスドリルで、緩やかな入射角と捕まった球を習得しましょう。
  • ギアの最適化: ロフト角が大きすぎないか確認し、カチャカチャ機能でロフトを立てたり、鉛をソール前方に貼って重心を浅くしたりするチューニングを試してみましょう。
  • 意識の転換: 「上げよう」とする必要はありません。現代のクラブは勝手に上がってくれます。「低く強い球」をイメージすることで、結果的に最適な高さとスピン量のビッグドライブが生まれます。

「高弾道・低スピン」は理想ですが、それはあくまで適正な範囲内での話です。空高く舞い上がるだけのボールに別れを告げ、風を切り裂いてフェアウェイを駆け抜ける強い弾道を手に入れたとき、あなたのゴルフは間違いなく次のレベルへと進化しているはずです。次の練習場では、ぜひ「あえて低く打つ」ことから始めてみてください。きっと、フェースに吸い付くような重い手応えと共に、見たことのない景色が待っているはずです。

※本記事で紹介した調整法やドリルは一般的なものですが、効果には個人差があります。体に痛みを感じた場合はすぐに中止してください。

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